今回は診療部門から「生活習慣病」についてのお話です。
運動習慣はとても大切です、日常の身体活動量を増やすことによって、生活習慣病予防や生活機能低下のリスク低減などの効果が得られます。しかし、これまで運動習慣のない方がメタボ改善のために運動をしようといきなりジョギングを頑張っても、その結果膝を痛めて「冷や汗」をかくなんてことになりかねません。
痛みなく安全に運動を行うためには、ご自身の脚力を知り、それに応じた運動種類の選択が大切となります。簡便に脚力を測定できる立ち上がりテストをご紹介します。
40cm-30cm-20cm-10cmといった4種類の高さの台を用いて、腕を組んだ状態で両脚・または片脚でどの高さから立ち上がれるかを確認するものです。
・40cm (一般的な椅子高)から片脚で立ち上がれる:40-50歳代の目安。運動レベルとしてはウォーキングが推奨。
・両脚でしか立ち上がれない:運動で腰や下肢に負担がかかりやすい。フィットネスバイク、プールでの水中運動など体重負荷を一部分散した運動が推奨。
・40cmより低い台より片脚で立ち上がれる:ジョギング・レクリエーションスポーツさらに競技スポーツも可能。
下肢の筋力は上肢や体幹よりも加齢に伴い低下しやすいので、いつまでも若々しく魅力的に歩き続けるためには、ご自身の体重をしっかり支えることの出来る脚力を維持し続けなければなりません。筋力はいくつになっても増大させることが出来ます。
当院では、「いつまでも元気に歩く」ためのサポートをさせていただきたく思っています。ご相談ください。
今回はリハビリ部門より、夏本番前から熱中症予防として準備する暑熱順化についてです。
「暑熱順化」とは聞きなれない言葉ですが、「普段から体を暑さに慣れさせることで、暑さに対応できる体を作る」ことです。
この暑熱順化、”やや”暑い環境で毎日30分程度の運動(ウォーキングなど)を継続することで取得することが出来、個人差もありますが、運動開始数日から2週間程度で完成すると言われています。日中に運動をする時間がなかなか取れない場合は、毎日の入浴を40度前後のお湯に10~15分を目安に行うことでも良いようです。(汗が顔にじんわりと浮かんでくるくらいが目安です)
<気を付けたいこと>
・汗が乾きやすい服装で運動をすること
・こまめに休憩をとること
・水分補給をすること
暑熱順化すると低い体温でも汗をかきやすくなり、汗の量は増えます。さらに皮膚の血流も増加します。熱が逃げやすくなり、体温の上昇も防ぎます。その結果、暑さに対して楽に過ごせるようになります。
年間を通して、一番暑くなる、7・8月が熱中症の最も発生しやすい時期です。体を暑さに慣れさせ、無理のない範囲で熱中症になりにくい体づくりをしましょう。
今回は診療部門から「フレイル」についてのお話です。
フレイルとは、「加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態」で介護が必要になる前段階と考えられています。特にコロナ禍で外出の機会が減ってしまっており身体能力の低下が見られやすいため、予防が大切です。
予防するには、「運動」「栄養」「人とのつながり」が大切といわれています。
・運動:気持ちの良い季節です。外に出て人との距離をとったうえで、ウォーキングなどおすすめです。無理のない範囲で30分~1時間程度の運動を心がけましょう。
・栄養:バランスのよい十分なエネルギーのものを摂りましょう。食後の歯磨きはオーラルフレイルの予防にも大切です。
・人とのつながり:直接に会うのが難しい今、電話・手紙・オンラインなどを活用して、人とのつながりを保ちましょう。とにかく「しゃべる」ことが大切です。
高齢者のワクチンの大規模接種が東京・大阪で開始となりました。各々がウイルス対策をして、この難局を乗り越えましょう。当院でも引き続き、対策を行ってまいります。よろしくお願いします。
今回はリハビリ部門より松葉杖の使用法についてです。
松葉杖は、下肢の骨折や捻挫・関節炎などにおいて体重の負担を減らす目的で使用されます。しかし、使用方法を間違えると転倒のリスクを高めたり、神経を圧迫し痛み・しびれに繋がったりします。そこで松葉杖の長さの調整方法や使い方を紹介させて頂きます。
まず、松葉杖の長さの調整方法です。(上図)
➀脇の前より靴底までの長さに5㎝加えた長さ
②脇の前より足部外側15㎝・前方15㎝の点までの長さ
③身長-41㎝
合わせ方:
・脇当て部分と脇の下に2~3本分指が入る程度
・グリップ部分が大転子(股関節の出っ張りの部分)の高さ
次に、使用方法についてです。(下図)
・患側(怪我した側)に体重をかけてはいけない場合の歩行
A:両松葉杖を前方につく
B:両松葉杖に体重を乗せ、健側(怪我をしていない側)を振り出す
ABを繰り返します。
患側に体重をかけてよい場合は、Aで患側を松葉杖と一緒に地面につける形になります。
【注意点】
松葉杖に体重を乗せる際、脇の下に体重を乗せると、神経を圧迫し痛みや痺れに繋がります。手の掌にしっかりと体重を乗せましょう。松葉杖の高さの調節方法や使用方法にご不明な点がある場合は気軽にご相談ください。
今回は受付部門より皆様へのご連絡です。
[患者の皆様へ 来院時のお願い]
・ご来院の際は必ずマスクの着用をお願いします。病院入口に手指消毒用のアルコールを置いておりますので、来院時には手指の消毒をお願いします。
・当院では、月ごとに保険証の確認をさせていただいております。毎月最初の来院日には保険証をご持参いただきますよう、お願いいたします。(保険証の確認は法令により義務付けられています。)
・国民健康保険証の有効期限が変わります。新しい保険証をご持参ください。
ご協力をよろしくお願いいたします。
前回に続き、リハビリ部門より物理療法の機器紹介です。
④ウォーターベッド:水の入ったベッドに寝転がり、水圧で身体を刺激します。「マッサージされているみたいで気持ちが良い」と人気があります。
⑤低周波・干渉波:肌に直接導子をつけて通電を行い、筋肉や神経を刺激し、筋収縮による患部の循環改善、疼痛緩和の効果があります。
⑥メドマー:下肢にブーツをはき、空気で圧迫をします。血流を促進し、むくみを取る効果があります。
症状に合わせて医師が処方します。体に痛みやしびれがある方はご相談ください。
今回はリハビリ部門より、物理療法の機器紹介です。
物理療法は、機器を用いて、痛みを和らげたり、筋肉の活動を高めたりする治療法です。当院で使用している機器を紹介します。
①マイクロ:極超短波の電磁波を用い、患部を深部まで温めます。血行を促進し、痛みを和らげる効果があります。照射部に金属やペースメーカー、シップがある場合には使用できません。
②ホットパック:保水性の高い特殊なゲルで80℃の温水を含み、表面からじっくりと温めます。マイクロと同様、血行を促進し、痛みを和らげる効果があります。
③牽引:頚椎・腰椎を引っ張ることで、椎間板の変形矯正・神経圧迫の軽減や、その周辺の筋肉のマッサージ作用による循環改善効果が得られます。
その2は10月中旬頃の更新予定です。